Googleは今週、開発者向けのGemini APIで「NanoBanana」の一般提供(GA)を開始し、エンタープライズ向けにはGoogle CloudのVertex AIでも利用可能になったと発表した。あわせて、生成出力のアスペクト比に関して10種類の新オプションを追加している。
NanoBananaが一般提供、Gemini APIとVertex AIで利用可能に
何が発表されたのか
「NanoBanana」が一般提供(GA)となり、開発者はGemini APIを通じて本番環境で利用できるようになった。企業ユーザーはGoogle CloudのVertex AIからアクセスできる。あわせて、出力のレイアウト指定に活用できる新たなアスペクト比が10種類リリースされた。
利用経路:Google AI Studio と Vertex AI
個人やチームの開発者はGoogle AI Studio上でGemini APIを使って「NanoBanana」を試用・実装可能。エンタープライズの顧客は、組織のガバナンスやセキュリティと統合されたVertex AI経由で導入できる。これにより、プロトタイピングから本番運用までシームレスな移行が見込める。
10種類の新アスペクト比を追加
今回のアップデートでは、表現や用途に合わせたアスペクト比の選択肢が拡充された。詳細な内訳は明らかにされていないが、ユースケースに沿った最適なフレーミングやレイアウト指定がしやすくなり、出力の柔軟性が高まるとみられる。
なぜ重要か
一般提供は、信頼性・安定性・サポート体制が整った「本番利用フェーズ」への移行を意味する。これにより、実サービスへの組み込みや大規模運用を検討する企業・開発者が導入しやすくなる。アスペクト比の拡充は、クリエイティブ制作やUI設計など、出力の構図が重要な現場にとって有用だ。
- 開発者はGemini API経由でGA版を本番導入可能
- 企業はVertex AIでガバナンス配下の運用が容易に
- 10種の新アスペクト比で表現の自由度が向上
導入の第一歩
まずはGoogle AI Studioで挙動を確認し、必要なAPIコールやコスト見積もりを把握することが有効だ。エンタープライズの場合は、Vertex AI上の権限・セキュリティ設定を確認し、既存ワークフローへの統合手順を明確化するとスムーズだ。アスペクト比の追加については、想定する出力シーン(画面や紙面、SNSなど)に合わせて標準設定を見直すと良い。
今後の展望
今回の一般提供と機能拡張は、開発から運用までの「実装速度」と「表現力」の向上を後押しする。今後、具体的なアスペクト比のラインアップや関連する追加機能の公開が進めば、より幅広いユースケースでの活用が期待できる。




