AIアシスタント「Claude」と連携するコラボレーションツール「Cowork」が、新たにプラグイン機能への対応を発表しました。スキルや外部サービス連携、スラッシュコマンド、サブエージェントをひとつにまとめることで、役割やチーム、企業ごとに最適化された「専門家AI」を構築できる点が特徴です。
Coworkのプラグイン機能とは何か
Claudeを「汎用AI」から「専門家AI」に変える仕組み
Coworkのプラグインは、AIアシスタントClaudeに対し、特定の業務やチームのニーズに合わせた機能をパッケージ化して追加できる仕組みです。これにより、従来のように毎回詳細な指示や前提条件を説明しなくても、あらかじめ役割やルールを組み込んだ「カスタムAIスペシャリスト」を用意できるようになります。
プラグインに含められる4つの要素
発表によると、Coworkのプラグインには次のような要素をまとめて組み込むことができます。
- スキル(skills):特定のタスクのやり方や、応答のスタイル・フォーマットなどの「ノウハウ」やプロセス
- コネクタ(connectors):社内ツールや外部サービスとの連携設定(例:ドキュメント管理、チャット、チケット管理ツールなど)
- スラッシュコマンド(slash commands):
/から始まる簡易コマンドで、よく使う処理やワークフローをワンクリック・ワンコマンドで呼び出す仕組み - サブエージェント(sub-agents):特定の用途に特化した「小さなAIアシスタント」を複数抱え、必要に応じて使い分ける構成
これらをひとつのプラグインとして束ねることで、「営業チーム用AI」「人事向けAI」「開発者サポートAI」といった形で、役割ごと・チームごとに最適化されたAI環境を配布できるようになります。
企業・チームが得られるメリット
オンボーディング時間の短縮とナレッジ共有
プラグインとして業務フローやベストプラクティスを組み込んでおけば、新しくチームに参加したメンバーも、そのプラグインを使うだけで「チーム標準のやり方」で仕事を進めやすくなります。マニュアルを一から読み込む負担が減り、暗黙知になりがちなナレッジをAI経由で共有できる点は、大きな生産性向上につながる可能性があります。
ツール連携を前提にした実務レベルの自動化
コネクタを通じて、Cowork上のClaudeが社内のさまざまなシステムにアクセスできるようになれば、「情報検索だけのAI」から一歩進んだ活用が可能になります。たとえば、チケットの自動起票、ナレッジベースを参照した回答案の作成、議事録からのタスク抽出とプロジェクト管理ツールへの登録など、複数ツールをまたぐワークフローをAIが代行できるようになります。
役割別・部門別に最適化されたAI環境
サブエージェントやスラッシュコマンドを組み合わせれば、「営業向け提案資料作成エージェント」「採用面接フィードバック作成エージェント」など、役割特化型のAIを簡単に呼び出せます。現場ごとの専門性やルールをプラグインに落とし込むことで、現実の組織構造や業務分担に近い形でAIを運用できるのがポイントです。
どのような使い方が想定されるか
チーム別「AIパッケージ」の配布と標準化
企業は、部門やプロジェクトごとにプラグインを設計し、それをメンバーに配布することで、「このチームではこのプラグインを使う」というAIの標準環境を作れます。これにより、AI活用が個人のスキルや工夫に依存せず、組織的に再現性のある形で広がっていくことが期待されます。
外部サービスとの連携を前提にした業務フロー設計
コネクタを活用すれば、Coworkと既存ツールをつなぎ、AIを中心とした新しい業務フローを設計できます。たとえば、社内チャットでの問い合わせをClaudeが一次対応し、必要に応じてチケット管理システムへ連携するといった「問い合わせ対応ライン」を、プラグインとしてあらかじめ組み込んでおくことも可能です。
中小企業やスタートアップにとってのチャンス
大規模な自社開発を行わなくても、Coworkのプラグインを設計するだけで、自社固有の業務にフィットしたAI環境を構築できる点は、中小企業やスタートアップにとっても魅力的です。限られたリソースの中で、AIを活用した「自動化」「効率化」「ナレッジ共有」を一気に進められる可能性があります。



