AI検索サービスのPerplexityは、新たにスライド、シート(表計算)、ドキュメントといった作成物(アセット)を、同社のすべての検索モードを横断して新規作成・編集できる機能を公開した。まずはWeb版で、Perplexity ProおよびMaxの加入者が利用できる。検索で集めた情報を、そのまま成果物にまとめ上げるまでを一気通貫で完結できる点が特徴だ。
概要
アップデートの要点
Perplexity上で、検索結果を参照しながらスライド、シート、ドキュメントを直接作成・編集できるようになった。これにより、調査・要約・構成・整形までを同じワークスペースで行えるため、ツール間の行き来が減り、作業効率が向上する。
提供対象と利用環境
機能はWeb版で提供され、Perplexity ProおよびMaxの有料プラン加入者が対象だ。現時点で他プラットフォーム(例:モバイルアプリ)への提供有無は明記されていない。
新機能のポイント
検索モード横断の作業フロー
Perplexityの各種検索モードを切り替えつつ、得られた洞察を即座にスライドやシート、ドキュメントへ落とし込める。調査と制作の往復が同一画面で完結するため、思考の流れを途切れさせずにアウトプットへ接続できる。
作業効率と品質の両立
検索で集めた情報を要約・比較しながら、そのまま資料化できるため、下調べと下書きの重複が減る。誤記やコピペミスも抑制しやすく、情報の鮮度・一貫性を維持したまま仕上げまで到達しやすい。
- 情報探索からドキュメント整形までを一体化
- ツール切り替えの削減によるタイムロス低減
- 検索で得た根拠を反映しやすく、説明責任を担保しやすい
想定される活用シーン
リサーチから提案資料・レポート作成まで一気通貫
市場調査や競合比較の結果を、要点整理→図表化→スライド化まで連続的に実施。特に短納期の提案書や速報レポート作成で、制作時間の圧縮が期待できる。
学習・研究のノート作成と可視化
学術トピックや技術トレンドを調べながら、引用や要約をドキュメント化し、数表や図解をシート・スライドとして整理。学習記録の体系化・可視化に向く。
業務手順・ナレッジの整理
ベストプラクティスの検索・比較結果を、そのまま手順書やチェックリストに反映。現場の判断材料とドキュメント整備を同時並行で進めやすい。
市場の文脈と見通し
競合サービスとの違い
既存の文書・表計算・スライドツールは強力だが、検索と制作が分断されがちだった。Perplexityは「探索と生成の統合」を前面に出し、調査起点の制作体験を強化するアプローチで存在感を高める可能性がある。
今後の展望
まずはWeb版・有料プラン限定での提供だが、対応プラットフォームの拡大やテンプレート/フォーマットの充実、引用管理の高度化などが進めば、リサーチ駆動型の資料作成基盤としての価値が一段と高まるだろう。ユーザーは、検索からアウトプットまでの体験がどこまで短縮・高品質化されるかを見極めたい。




