ChatGPTの「パーソナライズ」タブに、8種類のチャットスタイルが新たに追加された。目的や相手に合わせて語調を切り替えやすくなり、業務連絡から学習、クリエイティブ作業まで幅広い場面で活用の幅が広がる。既存スタイルの名称見直しも行われ、より直感的に選べる構成となった。
新機能の概要
8つのスタイル一覧
今回追加されたスタイルは、用途に応じて会話のトーンや雰囲気を素早く切り替えることを目的としている。特に「Friendly」と「Efficient」は旧名称から改称され、意図がより明確になった。
- Default(標準)
- Professional(プロフェッショナル)
- Candid(率直)
- Quirky(個性的・ユーモラス)
- Friendly(フレンドリー/旧称:Listener)
- Efficient(簡潔・効率的/旧称:Robot)
- Nerdy(オタク気質・技術寄り)
- Cynical(シニカル・辛口)
ねらいと背景
ユーザーが求める「言い回し」「丁寧さ」「ユーモアの度合い」などを、プロンプトの工夫に頼らず簡単に調整できるようにするのが狙い。ブランドの声やチームのガイドラインに合わせた一貫したコミュニケーションにも役立つ。
活用シーンとメリット
ビジネス・業務での活用
メール文面や提案書には「Professional」で丁寧かつフォーマルに、議事メモや要点整理には「Efficient」で端的に。状況に応じたトーン設定で、読み手に伝わる表現へと素早く整えられる。
学習・技術分野での活用
仕組みを深掘りしたいときは「Nerdy」で専門性の高い説明を、誤解のない指示や結論が必要なときは「Candid」で率直な表現を選ぶと効率的。理解の段階や学習スタイルに応じて最適化できる。
クリエイティブ・日常利用での活用
アイデア出しや企画の壁打ちでは「Quirky」で発想を広げ、相談や雑談には「Friendly」で親しみやすく。辛口の批評やリスク洗い出しには「Cynical」を選ぶなど、目的に応じて会話のムードを設計できる。
使いこなしのヒント
パーソナライズタブでの選択と切り替え
「パーソナライズ」タブから希望のスタイルを選ぶだけで、以降のやり取りの語調が反映される。タスクや相手に合わせて、会話中に適宜切り替える運用が実用的だ。
プロンプトとの組み合わせで精度向上
スタイルに加え、長さ(短く・詳細に)、出力形式(箇条書き・段落)、対象読者(初心者向け・経営層向け)などをプロンプトで指定すると、狙い通りの表現に近づく。
注意点:トーンは変えても事実確認は別途
スタイルはあくまで語調・表現の調整機能。内容の正確性は別の問題のため、重要な数値や固有名詞は一次情報での確認や、引用元の明記を意識したい。
まとめ
8つのスタイル追加により、ChatGPTは用途や相手に応じた「ちょうどよい語り方」を素早く設定できるようになった。ビジネスでは信頼感と効率、学習では理解度の最適化、創作では発想の拡張と、価値は多方面に及ぶ。まずは日々の定型タスクからスタイルを試し、チームや個人のワークフローに合う使い分けを見つけていきたい。




